しずかさや数十年回弾行

 バロックヴァイオリンの演奏会を聴きにカトリック加古川教会へ。
延暦寺では約7年かけて比叡山中を1000日間、回峰巡拝するなど修行して、大行満大アジャリという尊称が与えられるが、今日のヴァイオリンニスト佐藤泉氏はまさにその域以上ではなかろうかと感じた。
 200人程度が入る会場はほぼ満員。普段、意識しない小さな音、パンフレットをめくる音、足音、座り直す音が大きく響く教会の中、演奏前にすごく気になった。聴衆も緊張感のあるしずかさである。
 バロック時代の静かな環境、高貴な宮殿の中にいるように感じた。
 一人で弾いているように思えない音楽、奏者の後ろの十字架のキリストと共に演奏しているかのような柔らかな温かい自然な音、人生の苦悩と喜びを考えさせられるような音。ダイナミックに簡単に弾くその姿と音楽に感動した。


しずかさや生演奏前の十字架  播磨公

無伴奏バッハの声に耳澄ます  播磨公

十字架やバロックヴァイオリンと無伴奏  播磨公

神が歌う森の上に馬と牛を引き連れて  播磨公


以下、4句再考(6月25日)

静けさや演奏前のf字孔  播磨公

無伴奏バッハの声や穴が開く  播磨公

白い二の腕やヴァイオリンを唸らせる 播磨公

穴ふたつ左右から神の声  播磨公





  以下、パンフレットから抜粋(特に記憶に留めたいことをメモ)

(BWV1007 ヴァイオリン用に二長調に転調)
・バッハの宇宙観や尽きないエネルギーの源泉を感じさせるカラフルな音楽。
 
 (BWV1001)
 1楽章 アダージョ
・和音の柱と柱の間にステンドグラスが装飾音符によって描かれているようだ。
 2楽章 フーガ
・“何故ここまでする必要があるのだろうか…”と練習をして思うことがある。まるで厳しい現実の写しである。“弱い我らが何故このような辛い体験をせねばならないのか…憐れみたまえ我が神よ…”という人間の祈りが合唱になって聞こえるようである。しかも最後まで現実は過酷に描かれる。それが事実だからであろうか。
  3楽章 シチリアーナ
  ・「運命は冷酷だが摂理はどこまでも温かいものだ。」
  4楽章 プレスト
  ・ヴァイオリンらしい楽章。バロック音楽を代表する性格の一つ、理性と感情のバランスの極みがダイナミックに表現されている。

  (BWV1004)
  ・17世紀多く書かれた明るくリズミカルなダンス曲チャッコーナーがバッハにかかると30回以上テーマが変化し続ける長大な変奏曲になる。…歴史上二度と同じ時、同じ風景、同じ人間等が存在しない世界にならったからだろうか。…生活の柱が信仰と音楽であったJ.Sバッハ渾身の祈りである。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック